リカンベント用、対吹雪仕様ウェア開発(その2)

ご満悦でドヤ顔のおっさん

ウェアの開発を志してはや13ヶ月、えぇまぁリカトラ三度目の冬まっただ中でございます。

対吹雪仕様のウェアとか言っちゃうと、なんとなく防寒対策がメインのように思われがちですが、実際のところ暖かいだけなら余裕なわけですよ。

何が難しいって『防水性能』と『通気性』を両立させつつも『空気抵抗』を抑えて『運動性』を確保するという、三つ巴ならぬ四つ巴がかなり無理ゲー

おっさんの引き締まった尻!(イミフ)

人類は運動すると一時間に1リットルの汗をかきます。

すなわち、ウェアの中にペットボトル2本ぶちまけるわけですよ?
世界は余裕で氷点下。
走行風が熱を奪うので、おっさんを包む環境はマイナス10度以下
故に、外部からの水は弾きつつも、内部で発生する大量の水を追い出せるだけの通気性が確保されていないと、おっさん死んでまうわけです。

そこで耐水圧・通気性能ともにGORE-TEX級のハイテク素材を組み合わせて試行錯誤してきたわけですが、走行時にぶち当たってくる水の塊は思いのほか衝撃力があるようで、防水生地の透湿膜を突き抜けてしまい、強めの雨の時はずどうにもずぶ濡れなんでございます。

新作ボトムス2号モデル

今日に至りこの問題は未だ解決できて居ないものの、それなりにノウハウも蓄積されて来たので新素材で新作をばこさえてみました( ̄^ ̄ゞ

ウェアのボトムスはこれが2本目。

メインの生地はスペックが開示されていませんが、当然ながら水風船を作って振り回しても問題ないくらいの防水性能と、アイロンのスチームを裏からあてると表側に湯気がたつくらいの通気性は確認できているもの。
伸縮性はそんなに高くありませんが、これまでに使用してきたものよりは耐水性が高くなっている感じだす。

ほいでもって赤い生地は撥水性通気性がかなり高いものの、防水では無い一方向のみそこそこ伸縮する素材。

なんと裏地は総ボア

気体の状態で体から噴出した汗が透湿膜をすり抜けて追い出されるまでの間、一時的にコレを留保しつつも体表に液体として付着させないテクとして3Dメッシュを使用する手法を応用して、腰下から足首まで伸縮性のある肉厚のボアで覆ってみました。

勿論コレは防寒としての意味合いも兼ねていて、屋外に出てから走り始めるまでに体温が急速低下するのを防いでくれたりもするはずという計画が予定で推測です。

ボアなんか使ったらモコモコでダサいし動きにくいし的なところが常識ではありますが、そこはアレ、おっさんそこそこお裁縫とか得意だし、オーダーメイドだし、おっさんの魅惑的なヒップラインを損なうこと無くまとめちゃった設計の妙的な自画自賛でございます。(※2枚目の写真)

リカンベントのポジション的にもっとも風を受けるし濡れやすい、尻の下側半分から股のエリアは見えないところでハイテク生地を2重にしてみますた( ̄^ ̄ゞ

腰への追従性

車椅子向けの衣類なんかもやっているアレから座った状態での運動追従性もバッチリなパターン・デザイン。(※このあと思ったよりウエストが緩い事に気付いて3cmほど細くしたった!)

ビブショーツ並に腹部への圧迫を軽減したベルトレス仕様も我ながらなかなかどうしていい感じでございます。

そんなワクテカモードで今夜も50kmほど走ってきましたが、残念ながら雪しか降らず、対雨性能は確認できず。
外気温マイナス1度の環境では防寒と透湿のバランスが絶妙で、帰宅しても着替える必要なし。

めちゃめちゃ軽いハイテク素材をコンプレッション・ウェアとして機能するような気がする風味に仕立ててあるので、いつもより疲労も少なめという名のプラシーボ?

ポケットは全て入れるものに合わせてある

んで今日のところはボトムスしか出来ていませんが、腰のところでグルっと一周オープンファスナーが仕込んでありまして、トップス完成の暁にはファスナーで合体して走行時にはツナギになる予定。

兎にも角にもリカンベントで吹雪の中を走るために最適化されたウェアになっているわけですよ?

まぁ吹雪の中を三輪車で走るようなアホはおっさんの知る限り日本では1人ぼっちなので、だーれも欲しいとか思いやしないと気付いてはいるわけですが、思いのほか良い出来だったので、大人はわかってくれない的なノリでありつつも書かずには居られなかったのでございます。

っていうか気に入り過ぎちゃって帰宅後4時間になるのにまだはいてるしwwwww
次は何つくろうね?