東京時代
「子供の頃は朝起きると玄関のドアが開けられなくて、二階の窓から外に出て、道路までの道を雪かきしてようやっと外界と繋がった」
などと北国の思い出話を語ると
「またまたぁ〜、知らないと思っていくらなんでも作りすぎー」
と、信じて貰えなかったわけですが、実際にこう。
一晩で60cmほどやられましたのぅ。
んで戸外に出てみると予想通り、おっさんのリカトラ倉庫が封印されているであります。
おっさんが幼少時代を過ごした家は勝手口が庭を通って通りの反対側についており、朝起きるとこんな感じで中からは戸があけられない状態だったんですねー。
放っておくと家の屋根と地面がやがて繋がるので、裏庭が高台になっていることを活かして屋根から裏の空き地までちょー長いスロープを作ってソリで遊んだものです。
町の至る所にこんな穴が・・・。
何も知らずにノコノコとやって来た都会人を捕獲する為の落とし穴!
穴にハマったよそ者をそのまま軟禁、懐柔して帰化させ、激化する過疎問題に解決の道を見いだそうというリーサルウェポンであります( ̄^ ̄ゞ
罠にかかった都会人の鮮度が落ちないように、穴の中には15分おきに水が流れて冷却するシステムになっているので、冬場はここに降り積もった雪も捨ててしまいます。
昔みたいに遠くまで捨てに行かなくていいのでちょー便利。
どうでもいいっすね、ハイ。
すなわち、おっさんのリカトラはこんな過酷な環境で運用されて居るわけです。
同じ田舎でも千葉のあたりだと『幅2cm、長さ30cmくらいの側溝の隙間』でコケたリカンベント・バイク乗りが「道の管理がなってない、弁償しるっ!」と行政を訴えたら、百なん十万だか貰えてしまったらしいですが、ジジババの為に莫大な福祉予算が必要とされる我町にはそんな予算はござーませんっ!
ヌルいっ!ヌル過ぎるっ!
確かに日本の道路は排気ガス撒き散らさない乗り物の事を考えて作られては居ませんが、2cmの溝とかもうね、スィーツ過ぎ!
そんな甘えた心構えでは車道に飛び出してきたカモシカにヤラれるザマス!
えぇ、まぁ羨ましかっただけです、スンマセンm(__)m
さて、ロードだろうとMTBだろうと、新車は100kmも走ったらシフターもブレーキも慣らしが終わってそれなりにワイヤー伸びてくるのて、ここらで一度締め直さねばなりません。
どれくらい伸びるのかと言うと、使用頻度の一番少ないパーキング・ブレーキでコレくらい。
1cmちょいは伸びてますね。
そう、納車時には設定が甘くてなんでこんなとこに付けたのかイミフだった後輪のブレーキ・レバー。
これ、サム・シフターを流用したパーキング・ブレーキだったんですね。
レバー側をカチカチに絞めてロック出来るようにしたのでちょー便利。
リカンベント・トライクは左右のブレーキがそれぞれ前輪の左右に対応していて、基本、ソレだけでガッツリ止まります。
高速コーナリング時には内側だけちょっと減速させたりも出来るのでなかなか理にかなった構成。
でもどうせならハンドルにグリップシフター付けて、そこでコントロールしたかった。
今のモーターにはバックが無いので、駐車時にサイドブレーキ・ターンで方向変えときたいときなんかもあるわけですよ。
その時にシート下の今の位置だと左ブレーキが握れないのでちょっと不便。
バックできるモーターもあるわけですが、アシスト仕様だと漕ぎが重くなるので却下。
雀の涙ほどとはいえ、貴重な電力を回収できる回生ブレーキ付きのモーターにしなかったのも同様の理由。
しかし、アシストであれフル電動であれ、バッテリーと重量が当面は最大の課題であり続けるんでしょうね。
例えばおっさんが使ってるこのリチウム・ポリマーは36Vの10.4Ahで3kg弱。
これが同じ仕様でも安全性の高いLiFePO4にすると5kg弱、更に国内で主流の安価な鉛バッテリーにすると10kg。
んでコレでどれくらい走れるかというと、現状採用の250W/36Vモーター、定格稼働想定で
250W ÷ 36V = 6.94A
10Ah ÷ 6.94A = 1.44h
おっさん構成のモーター2kg + バッテリー3kgの計5kg増量で、一時間半のアシスト走行ができるわけです。
これは首都圏等の街乗り想定ではかなりバランスの良い数字では無いでしょうか?
15kg前後の肉薄アルミ車に5kg増量の計20kgなら、巡行40km/hで登りだけアシストという理想構成に出来そうです。
ところがどっこいお、おっさんの通勤想定コースはコレ!
しかも冬wwwww
ときおりFacebookで、突き刺さったりひっくり返ったりした自動車の激写をアップしているあのコースでございますwwwww
自動車でさえ凍ると滑って上れなくなったりするこのコースの通勤にリカトラを使おうという無理ゲー計画なわけですね〜(ΦωΦ)フフフ…
極めつけで冬場は積雪で道幅が狭くなるため、登坂車線が封鎖されて片側一車線。
殺伐とした通勤ラッシュに逃げ場なしの状態で突撃することに・・・
夏はいいんですよ、10kmほど遠くなっても裏道使えるので。
んでも冬はやっぱ1,000Wオーバーのマシンでナンバー付けないとちょっと無理かな?
1kWで60km/hキープできたとして
1,000W ÷ 48V = 20.83A
10Ah ÷ 20.83A = 0.48h
10Ah一本だと理論値でも30分しか走れない・・・
寒さに強いLipoでも2〜3割程度は電圧落ちるし、連続稼動させるとカクンと落ちる。
20分で1本は使うと見ないといけませんね。
このコースの冬場の自動車通勤にかかる時間が平均80分なので、ノートラブルで片道4本往復8本。
Lipoで24kg、LiFeで40kg、鉛で80kgのバッテリー重量。
この辺の重量増を加味すると、倍値で10kg軽くなる欧州アルミ車をベースにするよりも、現状で25kgの鋼鉄製中華リカトラをブラッシュアップしてった方が賢い気がしてくるかも。
っていうかそんなん作ったら積載バッテリーだけで18万くらい?w
Lipoだと充電サイクル500回程度なので毎日乗ったら2年で終了。
EV普及でバッテリーも安くなっていくんだろうけど、このバッテリー代と重量問題は当面頭の痛い問題でスノゥ。
次の冬が来るまでに悶々と考えて着地点を見つけねば!