水耕トマト播種22日目

トマト22日目

室温15℃、照度8,200ルクス

播種22日。
なんとなく腹が減ってそうに見えたので、今日から液肥を与えることにしてみた。

培養液を水から液体肥料に変更するタイミング的には『A.双葉が出揃ったら』『B.本葉が出始めたら』と二つの考え方があるらしいけど、おっさん的には品種ごとで、前半戦、生長の遅い奴にはA理論、生長の早い種族にはB理論という感じ。

苗を置いている部屋は白菜ルームとして一昨年から使っている北西角部屋で日照条件最悪。
アルミシートを貼りまくって貴重な日光をかき集め、なんとか窓際で1万ルクス弱を確保。

初めての水耕栽培というとアレヤコレヤ設備を気にするものだけど、実際一番大事なのは日光。
適切な日照さえ確保出来れば、何も考えず放置しといてもすくすく育つが、日照条件が悪いと、僅かに液肥のバランスが狂っただけでもすぐに生理障害をおこし、ありとあらゆる病と戦うハメになる。

んでどれくらいの日光が必要かというと、比較的日光を必要としないレタスでも2万ルクス、白菜なら4万ルクス、トマトはなんと8万ルクス。

屋外なら、晴れの日には10万ルクス、曇りでも5万ルクス確保できるので、屋内での栽培が如何に分が悪いか一目瞭然。

100リットル分の肥料

ほいでもってメディアが取り上げる国内の水耕栽培はLEDを用いた隔離型施設が主流。
蛍光灯一本が概ね500ルクスなので、レタス一株育てるにもLED管40本必要になるわけだ。
助成金ビジネスであればいざ知らず、農業としては自前の発電所でも持っていないことにはペイしない。

無論そういった取り組みの中から得られた研究成果をおっさんもサックリと頂いているわけなので『研究し続けるための研究』というものも否定しないが、それと農業は別物である。

500ccの200倍濃縮液を3種作る

500ccの200倍濃縮液を3種作る

などという話は置いといて、そそくさと培養液の元になる200倍濃縮液を3種こさえる。

ブレンドは毎度おなじみのSA処方。

メーカーの公式表現では『EC 2.6 dS/m』の100倍濃縮液になるんだけど、おっさんは基本的にEC 1.3で使うので200倍濃縮という事になる。

肥料は500ccのペットボトル一本分ずつ小分けにしてるので、作ると言っても一本に一袋ぶち込んで溶かすだけ。

んで使用時には100均ビーカーに水1リットルを入れ、3種の濃縮液を各5ccずつ投入すればEC 1.3。

水耕農業としての液肥管理でも、定植用装置のタンクを100リットルにしておけば、3種を各1袋ずつぶっ込んでオシマイにできるのでちょー楽ちん。

幼苗は根が未発達で濃い液肥だと吸い上げられなかったりするので、今回は更に2倍に薄め、EC0.65の培養液にしとく。

おっさんオリジナルのネットポッドとインサート

次にまたいつ時間が取れるかわからないので、ついでに播種用のプラグトレーから、欧州スタイルのネットポッドに移植もしてしまう。

このネットポッドとインサートはおっさんのオリジナル。

国内の水耕設備業者さんが農業用途で販売している同機能のものは、長めの円筒形スポンジを真っ二つに割ったタイプで、カップは用いない。

対して米国での主流は、穴の空いた発泡スチロールに直接ぶっこむ方式。

んでもっておっさんが採用しているネットポッド方式は、主に欧州で採用されているスタイル。


この三者の違いは言い換えれば
・業者が考える水耕設備
・経営者が考える水耕設備
・農家が考える水耕設備
と言う各々の派生の違いに起因しており、おっさんはそこに『SIerとしての視点』を加えてみた。

2012年に行った展示の様子

農業に限らず、日本の製品は大変品質が良いのだが、主目的に対する機能性のみに特化しており、往々にしてシーンという捉え方が出来ていない。

実例としてこんな事があった。

昨年某所にて数ヶ月に渡り展示を行った際、最初は4メートルの定植装置を設置したのみだった。
この段階で話を聞きに集まってきたのは殆どが中高年の男性で、農業従事者が中心だった。

そこでネットポッドと赤いインサートを挿入した状態に展示を変更してみると、途端に若年層の女性が質問しに来るように変化した。

これは「設備の与える印象は、農業に誰を従事させるかという事態に少なからず影響する」という、今までの農機具には無い視点でのアプローチとその成果と言える。

無論、ネッドポッドを採用したのはこの為だけでは無く、生産から流通・販売における大きな変革を目論むところの様々な要素があるのだけれど、その話はまたいずれ。

向かって左が下仁田ネギ、右がトマト

で、話を戻して移植作業。
ちょっと気付いたことがあります。

トマトの根はちゃんとスポンジを突き抜けているんだけど、ネギはスポンジに入り込まずに表面でトグロを巻いてしまっているものが多い事を発見。

これまで育てた野菜には無かった特性ですね。

光の感受性とその反応がちょっと特殊なのかも?

とりあえず、今回はネギ初挑戦という事で、ネットポッドへの設置法を2通り試してみる事に。

ポッドの底に置く方式とインサートに挟んで浮かせる方式

向かって右のインサートにスポンジを挟んで中空に浮かせる方式は、光のあたり方が土の栽培環境に近く、かつ、通気効率が極めて良い方式ですが、挟みこむことで茎への圧がかかり、根から葉への培養液運搬が阻害され、また、ある程度根が育っているか、水面を高めに設定しないと培養液の吸い上げ自体に問題が生じます。

対してネットポッドの底にスポンジ培地をそのまま置いてしまう方式は、根がドブ漬けになるため、培養液をアルカリ傾倒させるとすぐに根腐れを起こしてしまう可能性がありますが、幼苗期には割と有りな手法、特に、ネギは盛土をしてわざわざ土中部分を増やしたりする手法も知られていますから、こちらの方が合っているかもしれません。

ネットポッドへの移植完了

何はともあれネットポッドへの移植完了。

定植器を用意していないので、無造作に樹脂製パッドに並べ、バチルス菌のブロック片を気持ちだけ入れておきました。

昼近くなって全く日光が入って来なくなったので、あっという間に照度も4,800ルクスに低下。

こんだけ日照悪いとそうそう青藻も出てこないでしょうという事で、ちょーズボラ仕様です。

昨年作る計画だった育苗プールは、材料だけ買い揃えたところでオヤジがぶっ倒れたのでそのまま放置、ヌコ様たちに破壊されてしまいました(*/∇\*)

水耕トマト播種22日目

水耕トマト播種22日目

今年こそはハウスも建てて、昨年製造した在庫も通販開始したいなとか思っているわけですが、なんとか時間取れるかな?

っていうか研究開発費だけで販売売上皆無だと、さすがに税務署に叱られる予感(*/∇\*)キャー。

遊びじゃないんですよ?
ホント、これ、仕事なんですっ!
ただちょっと計画が長めなだけでございまして(汗。
石橋を叩いてなお渡らずみたいなー。

そんなわけで今日もこれからミシンを踏みに出勤せねばなりません( ̄^ ̄ゞ
来月辺りにはなんとか時間とって、いいかげん自動車学校通いたいなはぁあぁぁぁ!