シフターでブレーキを引く

室温が軽々40°Cを超える熱帯雨林気候の秋田からこんにちわ。
今日のネタはリカトラ乗りなら誰もが気になるパーキング・ブレーキのお話。

ゴム・リングでパーキング・ブレーキ

二輪車と違って停止しても倒れないトライクでは、パーキング・ブレーキがあると何かと便利。

写真の様にタイヤチューブをカットして刻みを入れたゴム・リングでも充分事足りはするのですが、もうちょっと洗練されたシステムが欲しくなったりするわけですよ。

前二輪、後一輪のTadpole Trikeでは、ハンドルバー左右のブレーキはそれぞれ前輪の左右に対応し、走行には後輪ブレーキを使用しません。
これは別に魂磨いちゃってるわけじゃなく、単に必要ない・・・っていうかトライクの運動力学上、付けたらむしろ危ないからですね。

そこで前二輪はスピード・コントロール用にして、後輪にもパーキング専用のブレーキとレバーを付けてしまおうのがリカトラ界では世界的に大定番。

無論後輪にはそもそもブレーキ台座がついていないという車種も少なくないのですが、おっさんの売ってるTrike-XはオプションでVブレーキ台座(クロモリフォーク溶接台座)が選べますです。

Vブレーキ・ローラー

ほいでもって普通はグリップシフターなんかを余分に付けて、このパーキング用Vブレーキを強引に引くわけですが、本来のVブレーキ・レバーよりもシマノ互換のシフターは引き量(ワイヤーを引っ張る量)が少ないので、より少ない引き量で動作可能なミニVブレーキVブレーキ・ローラーという引き量増加システムを組み込みます。

[ミニVブレーキ]
一般的なVブレーキは支点から力点までの距離が100ないし105mmなのに対し、ミニVブレーキは80〜85mm。
短い分だけ少ない引き量で動作する反面、テコの力が弱くなるため、特殊な用途以外では出番無し。

[Vブレーキ・ローラー]
Vブレーキ・ローラー(ブレーキ・ブースター)はL字パイプの替わりに装着する、中心のずれた滑車システム。
システムと言っても構造は単純で、レバーが引かれてワイヤーが動くと摩擦で滑車が微妙に回転、滑車の中心がズレているせいでワイヤーのルートがわずかに延長され、ノーマルシステムよりも多めにワイヤーが引かれるというしくみ。

ブレーキ・ローラー取り付けたの図

取り付けてみるとこんな感じ。

ちなみにおっさんのリカトラは電動アシスト化してフロントが1枚になっているので、SRAM TT500とか装備しておきながら左のシフターは用無しなゆえ、このシフターをパーキング・ブレーキのレバーに利用している。
SRAMはただでさえSHIMANOよりも引き量多いので、ミニVブレーキにローラーを合わせるとかなり多めにクリアランス確保出来ちゃう。

ちょー快適。

しかしミニVブレーキはリムとブレーキシューのクリアランス確保に友好な反面、タイヤとワイヤーのクリアランスが狭くなる為、ぶっといタイヤを履く場合には使用できない可能性大。
おっさん的にはスパイクタイヤ履く季節には氷がダマになるVブレーキは外しちゃうので無問題。


行きつけのラーメン屋にて

電動リカトラに乗り始めて30ヶ月。
ロードバイクの出番は年数回と激減したのに、太腿の筋肉痛が止むことが無いのはなぜ?w

やっぱね、ロードと比べてもリカトラは圧倒的に楽なわけですよ?

「歩けないほど疲れていても走れてしまう」のがロードなら、体幹を支える必要すらないリカンベントは「もはや立っていられない程でも走れてしまう」、その上「いざとなったら電動アシスト!」とかヌルい逃げ道のあるおっさんのリカトラは悪魔の囁き的なマシーンなわけで。

歩くより楽だから日常のアシとして乗ってしまう。
乗ってしまうとついつい踏んでしまう。
踏めば速くて面白いので更にいっそうはっちゃけてしまう。

“楽”が理由だったはずなのになぜかクタクタに…っていうかこうならないタイプの人はそもそも自転車とか乗らないわけで。

三軒隣にかなりイケてるラーメン屋があるのに、片道10kmの行きつけの店まで無駄に走ってしまうおっさんでありました( ̄^ ̄ゞ